比較法学研究の山陰地域課題への実践的応用

山陰研究プロジェクト2302

期 間:2023-2024年度
代 表:黒澤 修一郎(法文学部 准教授) 

目的

 本プロジェクトの目的は、山陰地域に関連する法的課題について、法学研究者が比較法学の視点からアプローチし、実践的な考察および提言を提示することにある。比較法学とは、法学の方法論のひとつであり、各国比較の視座から法制度・法解釈・判例などを考察するものである。本プロジェクトは、地域課題の研究に比較法学の視座を導入することで、国際性とローカル性の両方を意識した議論の構築を目指したい。その際の方法論としては、グローバルに妥当する普遍的な理論を構築しようというアプローチではなく、諸外国および地方政府(地方団体)を検討の対象とした上で、各国の歴史・社会・政治・経済等の具体的な諸条件の下で妥当性を有する法のあり方を考察するというミドルレベルの理論構築を目指す。

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研究発表・報告

  • 2023年度

進捗状況

◆2023年度の研究計画と目標

 研究計画としては、憲法および刑法を専門とする各研究者が、山陰地域に関連する個別の法的課題について、それぞれ研究を進める。具体的な課題としては、投票価値較差(一票の格差)、信教の自由と政教分離、あおり運転などの交通犯罪への刑事規制のあり方などを予定している。比較法の対象国としては、アメリカ、インド、ドイツなどを想定している。初年度である2023年度にあっては、研究の基礎となる資料や文献を収集し、各研究者がそれぞれの具体的課題について、比較法研究および地域研究の双方の視点から見通しを持つことを目標とする。

 

研究参加者

黒澤 修一郎(法文学部准教授/憲法、※プロジェクト代表者)

孝忠 延夫(関西大学名誉教授/憲法)

小池 直希(法文学部講師/刑法)