第4回山陰研究報告会

公開日 2008.03.03

◎第4回山陰研究報告会を開催いたしました◎

日時:2007年11月28日(水曜日) 15:30-17:30
場所:島根大学大学会館2階 集会室4

0703プロジェクト「出雲鰐淵寺の総合的研究」
「出雲鰐淵寺調査・研究の意義と課題―日本宗教の歴史的・構造的特質解明の観点から―」
井上 寛司(島根大学 名誉教授・大阪工業大学 名誉教授)

 日本の宗教は、「融通無碍な多神教」と称されるように、世界的な視野に立ってみても極めて特異な位置を占めている。こうした宗教構造が一個の体系性を持った形で整えられたのは中世成立期(平安末・鎌倉初期)のことで、それは、日本に固有の宗教施設である神社の存在と、日本にのみ認められる特異な「神仏習合」によって特徴づけられ、具体的には寺院と神社との機能分担に基づく相互補完関係(「神仏隔離」原則を踏まえた「神仏習合」)として捉えることができる。
 日本の中世にあって、この特異な宗教構造を最も象徴的な形で示しているのが、「国中第一の霊神」出雲大社と「国中第一の伽藍」鰐淵寺との関係であるところから、これを鰐淵寺に視点を据えることによって解明しようとするのが本研究である。文献史学・建築史・美術史・考古学・自然科学の5つの分野から、総合的な検討を試みたいと考えている。

第4回研究報告会(井上2) 第4回研究報告会(井上1)

◆山陰中央新報(2008.2.20・21両日)に井上寛司先生の論文が掲載されました◆

2/20掲載 『中世・出雲鰐淵寺の歴史的特徴と重要性・上』
2/20掲載 『中世・出雲鰐淵寺の歴史的特徴と重要性・下』


0702プロジェクト「今後の山陰圏域の自治体産業政策に関する研究」
「今後の山陰圏域の自治体産業政策に関する研究(中間報告)」
飯野 公央(島根大学法文学部 准教授)

 地域経済活性化のためには、地域産業の再生が欠かせない。これまでも国、県では地域産業強化のための様々な振興策を実施してきたが、十分な成果を出したとは言い難い。本研究は、従来の自治体産業振興策が効果を上げえなかった要因を分析するとともに、今後山陰圏域で求められる自治体産業政策の方向性について提案することを目的としている。
 なお、本年度は本学教員や自治体職員、民間シンクタンクなどからなる研究会を開催し、現状分析を行うとともに、鳥取・島根の県境を接する地域を舞台に、県境をまたいだ広域的な産業振興の可能性などについても検討を加える。

第4回研究報告会(飯野1) 第4回研究報告会(飯野2)


第4回山陰研究報告会にお越しいただき、ありがとうございました。