山陰地域における既掘考古資料(安来市鍵尾墳丘墓)に対する資料調査を実施しました。

公開日 2019.12.10

本プロジェクトでは山陰地域における既掘考古資料に対し、今日的な学術水準から再検討を加え、その歴史文化遺産としての持続的活用を促すことを目的としています。
プロジェクト発足初年度である2019年度には、出雲地域における弥生時代から古墳時代への転換期の社会像を描き出すうえで重要な考古資料である、安来市所在の鍵尾墳丘墓を検討対象として選定しました。この遺跡の発掘調査から既に60年近くが経過しており、その間の学術的成果を踏まえた視点からの資料の再整理が必要となっています。具体的な作業としては、2019年12月に島根県古代文化センターにて鍵尾墳丘墓関連資料(調査日誌、図面)を閲覧・複写し、2020年2月には島根大学総合博物館に所蔵されている鍵尾遺跡出土品の状態確認を行いました。
2020年度にはこれら調査日誌・図面の整理と総合博物館所蔵品に対する調査を通して、かつて行われた鍵尾墳丘墓の発掘調査によって何が明らかにされたのかを今日的視点から再検討・再証明していきます。




2019年12月10日 島根県古代文化センターにて山本清考古資料のうち、鍵尾遺跡関連資料の調査風景