公開日 2020年03月31日
山陰研究プロジェクト1902
期 間:2019-2021年度
代 表:田中 則雄(法文学部 教授)
目的
山陰地域では、古代から現代に至るまで、多くの文学作品が生まれ、関連資料が伝存している。山陰研究プロジェクトとしては2004年度から山陰地方の図書館・個人宅に蔵する古典籍の書誌調査を開始し、文学作品やその関連資料に加え、歴史資料等にも調査範囲を拡大しつつ、調査研究を継続してきた。近年では、特に手錢家・手錢記念館(島根県出雲市大社町)、河本家(鳥取県琴浦町)の所蔵資料を中心に、和歌や俳諧、実録等の作品や関連資料から歴代当主の文芸活動の実態を明らかにし、研究成果を論文・資料紹介・書籍・連続講座・講演会・シンポジウム・展示といった形で発信・公開してきた。
このような成果を活かし、本プロジェクトでは、これまで継続してきた調査を軸に、地域の図書館・美術館・博物館とも連携しながら、調査・研究と研究成果の発信(シンポジウム、展示、書籍の刊行等)に取り組んでいく。あわせて、メンバーの専門分野に応じて、山陰地域の図書館・博物館等が所蔵する資料の調査をさらに進め、研究と資料の発掘と活用に取り組む。
以上のように、山陰地域に残る文献資料を広く研究対象とする本プロジェクトは、山陰文学研究の発展に資するのみならず、地域の重要な文化遺産の継承にも貢献し得るものと考える。


お知らせ / 活動報告
進捗状況
◆【2020年度の主な研究成果】
- 手錢記念館所蔵古典籍の共同調査。
- 手錢家の屋敷図面の調査とその分析。
- 和鋼博物館所蔵の和本の調査。
- 『山陰研究』第13号における成果公表(田中、野本、佐々木、伊藤、渡邊)。
- 「相見香雨没後50年記念シンポジウム」(12/6):報告(要木)、パネルディスカッション(要木、田中)。
◆【2021年度の計画・目標】
- 手錢記念館所蔵古典籍の共同調査。
- 和鋼博物館所蔵の和本の目録作成作業。
- メンバーの専門分野や研究テーマに即した調査を進める。
- 山陰地域に関わる文学及びその周辺領域に関する研究成果を『山陰研究』等に発表する。
研究参加者
※プロジェクト代表者は★を付す。
- 田中 則雄(法文学部教授/国文学)★
- 野本 瑠美(法文学部准教授/国文学)
- 武田 信明(法文学部教授/国文学)
- 小林 准士(法文学部教授/日本近世史学)
- 要木 純一(法文学部教授/中国文学)
- 千代 章一郎(総合理工学部教授/建築学)
- 昌子 喜信(島根大学附属図書館/資料管理)
- 佐藤 陽子(島根大学附属図書館/資料管理)
- 伊藤 善隆(立正大学教授/国文学)
- 蒲生 倫子(出雲市市民文化部出雲中央図書館/資料管理・国文学)
- 久保田 啓一(広島大学教授/国文学)
- 佐々木 杏里(手錢記念館学芸員/資料管理)
- 原 豊二(天理大学教授/国文学)
- 山﨑 真克(比治山大学教授/国文学)
- 渡邊 健(米子工業高等専門学校教授/国文学)
- 三宅 倫太郎(島根県立大田高等学校図書館司書)
(16名)