地方の人口問題と家族実践についての調査研究
[科学研究費・法文学部プロジェクト]
期 間:2022年
代 表:片岡 佳美(法文学部 教授)

研究会・報告会
概要
本プロジェクト代表が研究代表者となっている科研費プロジェクト「地方の人口問題と家族実践についての調査研究」(2019~22年度)では,地方人口移動問題を取り上げ,それらの移動が,家族内におけるどのような日々の営みによって生じていくのかについて,「家族実践(family practices)」という分析視角を用いて記述・説明することを目的としている。今回は,山陰研究共同プロジェクトとして,この科研費プロジェクトの柱の一つである「県内若年層の移住・定住と家族」の調査研究をフォーカスし重点化することで,法文学部が取り組むプロジェクト「新たな価値の社会実装―地方からの発信―」の「家族・共生グループ」の調査研究を始動していくというねらいがある。私たちは,市場主義の競争原理が生じているさまざまな問題を解決するためには拡大や競争ではない新たな価値に基づく社会の実現が不可欠という立場から,地方に存在する共同体(コミューン)がもつ可能性に注目している。山陰地域での質的・量的調査を通して,地方の家族がいかにして競争原理に巻き込まれず共同体としての機能を果たしていけるかについて議論する。
◆2022年度の研究計画と目標
2022年度の研究計画と目標:科研費プロジェクトとしては今年度が最終年度のため,これまでの研究成果について,学会報告,論文執筆,シンポジウム開催,山陰研究ブックレットの発行などにより積極的に発信していく。また,これらの成果をふまえ,「新たな価値の社会実装―地方からの発信―」の研究ではどのような研究を進めていくべきか,研究会を開催しリサーチ・クエスチョンの共有を図る。「家族・共生グループ」への新規メンバー追加も目標とする。
研究参加者
※プロジェクト代表者は★を付す。
片岡佳美(法文学部教授/社会学,家族社会学、※プロジェクト代表者)
吹野卓(法文学部教授/社会学)
白石絢也(SPRED代表/社会学,農業経済学)