IT活用による地域振興・産業創出に関する比較研究

山陰研究プロジェクトxxxx 

期 間:20xx-20xx年度
代 表:だれが関与しているか(役職など)

目的

 現在IT産業の中でも付加価値の高い情報サービス産業においてLinuxに代表されるオープンソース・ソフトウェア(OSS)や、これによる新たなソフトウェアやシステムの開発と地方における産業の創出・拡大の可能性についての研究を中心的に行う。
 特にオープンソース・ソフトウェアで地域情報産業の振興に取り組んでいる先進地域事例の調査を行い、OSSの産業化における課題を抽出し、ディストリビューションビジネスの可能性についての理論化を行う。研究成果は事例調査の報告を中心に研究会(隔月のペース)で行うとともに、先進地からの研究者・技術者、関係者を招聘して報告を依頼し、研究のネットワークを構築することを目指す。

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研究発表・報告

  • 2007年度
  • 2006年度

進捗状況

2007年度

◆昨年度進捗状況

 昨年度は第一次産業や観光、そしてIT自体が地域資源と考えられるこの山陰地域において、ITを活用して地域振興・産業創出につなげている事例の全国的な研究・実態調査と山陰地域との比較研究を中心的に行った。また、現在IT産業の中でも付加価値の高い情報サービス産業においてLinuxに代表されるオープンソース・ソフトウェア(OSS)や、これによる新たなソフトウェアやシステムの開発と地方における産業の創出・拡大の可能性についての研究を行った。

 この研究成果を本年度(2007年度)6月に情報通信月間セミナー(「ユビキタスエコノミー下における地域産業創出セミナー」)において成果発表を行った

◆2007年度の研究計画と目標

  1. オープンソース・ソフトウェアで地域情報産業の振興に取り組んでいる先進地域事例の調査を行い、OSSの産業化における課題を抽出し、ディストリビューションビジネスの可能性についての理論化を行う。
  2. 研究成果は事例調査の報告を中心に研究会(隔月のペース)で行うとともに、先進地からの研究者・技術者、関係者を招聘して報告を依頼し、意見交換の中で研究協力体制の構築と研究の普遍化を目指す。

2006年度

◆昨年度の進捗状況

  昨年度は山陰研究プロジェクト:「山陰における地域資源活用型の地域振興・産業創出に関する研究」において、この課題に関する研究を萌芽的に進めた。
第一次産業を島根県や山陰地域の地域資源と考え、産業振興財団とも連携して、ITを活用して地域振興・産業創出につなげている事例の全国的な研究・実態調査と山陰地域との比較研究を行った。また、ITとOSSを活用することによって地方における産業の創出・拡大の可能性についての研究を行った。研究方法としてはLinuxに代表されるOSSの最新の動向と、その産業化に関する最新の研究をサーベイし、これが地域の産業育成・創造つながる可能性(研究としては未開拓の分野)について先進的な事例について実態調査を行うことによって、OSSと産業育成・創造と地域産業をつなげる新しい研究分野への発展へとつなげる方法をとった。
研究上の課題としては実態調査に関して、全国的な事例はインフラ整備を中心としたもので、ITを活用して地域振興・産業創出につなげている事例としては弱い面があった。また、OSSを使った地域の情報産業の全国的な市場創造・拡大のケースも、ディストリビューションモデルなどは抽象論であって実証的な裏づけが不足していると考えられる。これらは次年度以降の研究課題である。

◆2006年度の研究計画と目標

 第一次産業や観光を地域資源と考え、これにIT=情報通信技術を活用して市場創造・市場拡大、あるいは高齢者のPC利用などを通じた地域振興策に取り組んでいる全国的な事例のデータ収集および現地調査、ヒアリングを行う。また、オープンソース・ソフトウェア(OSS)を活用して地域情報産業の市場拡大や、地域の他産業との連関によって産業の高度化、人材育成などに取り組んでいる事例についても同様の調査を行う。
以上の調査によって、IT(Information Technology)活用による地域振興・産業創出に関する全国的な動向と、山陰地域における特性を抽出し、比較研究を行う。
また、研究組織内での研究の総合化、また産官学共同の研究体制を進めるため、定期的に(2ヶ月に1回程度のペース)研究メンバーによる研究報告会を公開で開催し、内外の意見を集約することで研究内容へも反映させる。

研究参加者

※プロジェクト代表者は★を付す。

  • 野田哲夫(法文学部教授:情報経済論)★
  • 飯野公央(法文学部助教授:経済政策)
  • 丹生晃隆(産学連携センター産学連携マネージャー:経営学)
  • 中島 哲(島根県地域振興部情報政策課課長:)
  • 小豆澤勝(島根県商工労働部産業振興課企画員:地域産業政策)
  • 杉原健治(島根県商工労働部産業振興課主任:)
  • 田中哲也(松江市産業経済部参事:IT産業政策)
  • 花形泰道(松江市都市計画部主任:都市・観光政策)
  • 井上 浩(<株>ネットワーク応用通信研究所代表取締役社長:OSS開発)
  • まつもとゆきひろ(<株>ネットワーク応用通信研究所特別研究員:Ruby開発者)
  • 長井英夫(<株>ネットワーク応用通信研究所商品企画マネージャー:OSS開発)

(11名)