山陰地域における地域包括ケアのあり方に関する 動態的研究

山陰研究プロジェクト1604

期 間:2016-2018年度
代 表:福井栄二郎(島根大学法文学部准教授・文化人類学)

目的

近年、政府は地域包括ケアシステムを早急に構築し推進しようとしている。だが、こうしたシステム構築がなされる一方で、その高齢者たちを支え、受け皿となる「地域」とは何なのか、その意味を問う研究はほとんど皆無である。

 本研究の対象とする島根県では、まだ「地域」というまとまりが、人々の生活に密着し意味を持っている。つまり医療・介護の必要な高齢者の生活の場として、より機能するのではないかというのが、本研究のひとつの見立てである。こうしたことも踏まえ、本研究は、島根県の介護・医療・福祉・看護の先端的な取り組みを詳細に調査・分析することで
今後の地域包括ケアにおける「地域」の意味を彫琢することを目的とする。

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研究発表・報告

  • 2016年度

進捗状況

◆【2016年度の計画・目標】

 初年度は、全体としての方向性を共有し、今後、どのような研究が可能なのかを議論する。また年に1~2回程度研究会を開催し、各自の研究成果を発表する。

 各分担者の調査・研究対象は以下の通りである。

 福井・・・総括(「地域」の理論的考察、「社会的連帯」の意義)、雲南市での調査

 諸岡・・・これからの地域社会のあり方に関する理論的考察

 斉藤・加川・・・中山間地域における福祉サービスの提供および社会福祉協議会への聞き取り調査。住民の主体的な地域づくり活動の調査

 岩宮・・・県下における認知症家族と精神的ストレスに関する聞き取り調査

 並河・・・雲南・隠岐・邑南町における健康調査および疾病予防調査

研究参加者

※プロジェクト代表者は★を付す。

福井栄二郎(島根大学法文学部准教授・文化人類学)★

岩宮恵子(島根大学教育学部教授・臨床心理学)

加川充浩(島根大学法文学部准教授・地域福祉学)

斉藤弥生(大阪大学大学院人間科学研究科教授・社会福祉学)

並河 徹(島根大学医学部教授・病態病理学)

諸岡了介(島根大学教育学部准教授・社会学)

(6名)