山陰における人口転換の社会経済的要因に関する データベースの作成とその利用による比較研究

山陰研究プロジェクト1002 

期 間:2010-2012年度
代 表:
小林 准士(法文学部准教授・日本近世史学 / 研究分担者)
廣嶋 清志(島根大学名誉教授・人口学)

目的

 近代的人口転換(出生率と死亡率の低下の開始)を引き起こした社会経済的要因は,現代において山陰地域で先行する日本の少子化および人口高齢化・人口減少の地域ごとの様相と深い関連を有しており,地域におけるその対策について長期的な視点から評価し,考察するためにも重要な研究課題となっている。
  本研究では,この課題に対し研究代表者らが行ってきた幕末の村単位の宗門改帳などの古文書による研究および明治期以後の各地域で試行錯誤的に作成された各種の統計を用いたGISを含む小地域単位の分析を開発・発展させ,そのためのデータベースを作成しながら,山陰地域を中心的な対象として他の地域との比較を行いながら研究する。

サムネイル画像

 

研究発表・報告

  • 2012年度
  • 2011年度
  • 2010年度

進捗状況

2010年度

◆年度計画

  •  出雲・石見を中心とした山陰地域を,西南日本(晩婚・高出生率) および農村(高出生・低死亡)の典型として,東北日本(早婚・低出生率)や都市(低出生・高死亡)と対比し,出生率・死亡率低下開始前の幕末からの人口動態の指標と社会経済要因(教育,宗教,農業,金融,商工業,物価,世帯・家族,医療、交通条件,軍事など)について,府県・市町村など小地域別の統計を収集し,比較可能な指標を開発・算出し,その変動を明らかにし,地域の比較研究を行う。
  • 2010年度は,おもに上記の各地域を分担して江戸時代資料および明治大正期の府県統計書から,小地域別に出生率,結婚率,結婚出生率,乳児死亡率,平均寿命などの人口指標を可能な範囲で計算し,地域比較データベースの人口の部を作成する。
  • 2011年度から3年間の科研費の申請を行う。

◆進捗状況

研究参加者

※プロジェクト代表者は★を付す。

  • 小林 准士(法文学部准教授 / 日本近世史学)★
  • 廣嶋 清志(島根大学名誉教授 / 人口学)★
  • 橋本 貴彦(立命館大学経済学部准教授 / 経済統計学)
  • 平井 晶子(神戸大学大学院人文学研究科准教授 / 歴史社会学)
  • 小池 司朗(国立社会保障・人口問題研究所室長 / 地理情報分析学)
  • 高橋 眞一(神戸大学名誉教授 / 近代人口統計研究)

(6名)

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