山陰地域文学関係資料の公開に関するプロジェクト

山陰研究プロジェクト1302

期 間:2013-2015年度
代 表:野本 瑠美(法文学部講師)

目的

 山陰地域では、古代から現代に至るまで、多くの文学・芸術作品が生まれ、関連資料が伝存しているが、十分な調査や研究が行われてこなかったものも多い。これまでの山陰研究プロジェクト(2004~2012年度)では、山陰地方の図書館・個人宅に蔵する古典籍資料を中心に書誌調査を行い、資料紹介やデータベースの構築、文学関係資料・写真資料等に関する研究成果の公表を継続的に行ってきた。
 今回のプロジェクトでは、これらの成果に基づき、各分野・テーマに即して更なる調査研究をすすめ、文学活動を通して形成されてきた山陰地域における人的ネットワークを解明していく。また、これまでに得られた知見を展示・講演等のかたちで地域に向けて広く発信・公開していきたいと考える。

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研究発表・報告

  • 2014年度
    • 2014年度成果報告会
    • 「江戸力!―手錢家蔵書から見る出雲の文芸―」
  • 2013年度

進捗状況

【2015年度】

<目標>
  • 手錢記念館所蔵資料の合同調査を実施する。
  • 手錢記念館の特別企画展(1月)への協力。
  • 前年度に引き続き、各員の研究テーマに即した調査をすすめる(手錢記念館、附属図書館等の資料)。
  • 調査した古典籍資料の中から価値の高いものを選定し、翻刻・解説を付して紹介する。

【2014年度】

<進捗状況>

 昨年度は、手錢家の蔵書研究をプロジェクトの一つの核として、共同研究の成果を研究者のみならず広く地元市民へと公開することを試みた。10月~12月開催の手錢記念館・山陰研究センター共催事業「江戸力!―手錢家蔵書から見る出雲の文芸―」(連続講座・シンポジウム・企画展・ギャラリートーク)では、和歌と俳諧の資料を軸に、手錢家歴代当主の文芸活動、文芸活動によって形成された人的ネットワークや手錢家における蔵書の集積について、これまでに得られた研究成果を広く公表した。また、シンポジウムでは、異なる分野の研究成果を有機的に結びつけ、手錢家における文芸活動を総体的に捉えたことで、国文学研究の面からも高く評価された。また、各メンバーの研究成果を、『山陰研究』等の学術誌や講演等により発表した。

【2013年度】

【昨年度までの進捗状況】
  • 手錢記念館の合同調査を実施。同日、共同研究会を開催し意見を交わした。
  • 手錢記念館が所蔵する資料の紹介や翻刻、研究を『山陰研究』で発表した。
  • 明治初期の出雲漢詩壇、出雲に関連する実録、山陰地域に関連する奉納和歌等について調査・研究・考察をすすめ、論文や講演等で成果を公表した。
  • 研究協力者として、人文社会科学研究科に在籍する院生に研究調査協力を依頼し、足立文庫の調査等をすすめた。

研究参加者

※プロジェクト代表者は★を付す。

  • 野本 瑠美(法文学部准教授/国文学)★
  • 要木 純一(法文学部教授/中国文学)
  • 田中 則雄(法文学部教授/国文学)
  • 飯野 公央(法文学部准教授/経済学)
  • 小林 准士(法文学部教授/日本近世史学)
  • 福田 景道(教育学部教授/国文学)
  • 昌子 喜信(島根大学附属図書館/資料管理)
  • 伊藤 善隆(湘北短期大学教授/国文学)
  • 蒲生 倫子(出雲中央図書館/資料管理・国文学)
  • 久保田 啓一(広島大学教授/国文学)
  • 佐々木 杏里(手錢記念館学芸員/資料管理)
  • 原 豊二(ノートルダム清心女子大学准教授/国文学)
  • 山崎 真克(比治山大学准教授/国文学)

(13名)

関連研究プロジェクト

このプロジェクトに関連のある終了プロジェクトを参照します。